なんとも哀しき決着がまっていた。キム・ヨナと浅田真央の対決。
実は、今回のソチ大会日本代表に2つの傾向が見え隠れした。
一つは、求道型そして2つ目は遊戯型だ。
とにかく、技を極める。わき目を振らず一心に自分と向き合う。修行僧的な求道型。
一方で、その真逆とも言える遊戯型。ただ、これは遊びというのではなく、いいというものは何でも取り入れる。
そして、技を競い合うことを楽しんでいる。たとえば、ダンスバトルというのがある。それをしているようなものだ。その典型が、スノボだ。メダル云々よりライバルとの技の競い合いの中で高みを目指す。
平野や平岡、そして女子スノボパラレル大回転も、そうだ。彼らは、日本では注目を集めてはいなかった。しかし、彼らの実力は、確立の高いメダリスト候補だった。特に平野などはその典型だ。
高梨や浅田は、どちらかといえば求道型。メダルが確実、というときほど失敗する。
葛西が、今回メダルを取れた背景にはそうしたものもあったのではないだろうか。葛西選手はこの年までストイックなまでに己を磨いてきた。
しかし、今回、日本の実業団の監督兼選手として参加している。つまり、指導者という立場にたった。するとこれまで見えていなかったものが見えてくる。すると、新鮮な感覚になり、かつて楽しんで飛んでいたころの自分を思い出した。そんな感じなのではないだろうか。
浅田選手には、14歳で世界をアッといわせた頃の思いに戻れば、とてつもない点数になるとおもいますよ。